『ラブコメ今昔』読了。流し読みなし。

ラブコメ今昔

ラブコメ今昔

『クジラの彼』に続く自衛隊ブコメ短編集第二段。例によってそれ以上でもそれ以下でもなく。
全体的に前作より満足度高かった。


あとがきを読みながら思ったこと。
作中の人物は作者が取材した実在の人物をモデルにしていることが多いそうで、それぞれのキャラクターがやたらと立っているのも頷ける話だった。
ところがそういった個性豊かな登場人物が、相手に恋に落ちる瞬間や惚れ直す瞬間だけは全員同じような反応をするのがちょっと気になった。「わぁ、それ反則」とか「お前、今すごくかわいい」とか頻出。
たぶんこれ、この作品のお約束というよりは、そういうシーンだけモデルの人物から離れて、作者自身が喋っているんだと思う。
そしてわかってて喋りたくてしょうがないのだと思う。
だってラブコメ大好きなんだもんこの人…!!!


と勝手に推測したけど、ほんとのところはどうあれ面白い人には面白いので問題ない。

ブコメ今昔

自衛隊広報官が取材する偉い人の馴れ初め話。みたいな。広報官の千尋ちゃんがかわいいにゃー。偉い人のラブラブ話はラブラブでよかった。旦那もいいが奥さんもいい。特に奥さんが旦那に惚れたくだりを語るところがいい。かわいい。

軍事とオタクと彼

オタク自衛官と一般人OLの話。超絶いい人だけど超絶オタクな彼に惚れたOLの人のがんばりが実に涙ぐましく笑える。読みながら俺のオタク友人の奥さんを思い出した。本当にこんな感じであの手この手で旦那を落として前に進ませたらしい。

広報官、走る!

自衛隊とテレビ局の話。色々好き。まあ読め。

青い衝撃

ブルーインパルス隊員の妻の話。ブルーインパルスの搭乗員はアイドル。追っかけファン多し。困ったファンも少なからず。人気の旦那に忍び寄る女の影。がんばれ奥さん。ストーカー怖いよね奥さん!面白かった。

秘め事

上官の娘と秘密の恋。以上。父としては、わかってはいても、自分の娘がこう…アレされると…こう…な。お父さんがんばれ。部下の彼もがんばれ。プロットだけでご飯三杯。

ダンディ・ライオン〜またはラブコメ今昔イマドキ編

ブコメ今昔に出てきた千尋ちゃんカップルの馴れ初め話。自分の作品に込めた意図を読み取ってもらえて、しかも気に入ってもらえるのは嬉しかろうなあ。そりゃ自信にもなるだろうなあ。それはそれとしてヘタレだなあ彼。がっかりだ。まあいい。