お宝ゲット的な。

連日暑い。雨が降っても暑い。
連日用事で県庁所在地的な場所を歩いていたがアスファルトのおかげで全方位的に暑い。クーラーが必要なのもよくわかる。で排熱でまた外が暑い。ビルの中クーラー最高。排熱。くそう。


立ち寄った古本屋で棋書を見つける。これ↓

将棋世界」の今月(8月)号掲載の雁木戦法ミニ講座でこの本のことが取り上げられていたが、現物は絶版久しく、ネットの中古価格を見ると定価950円に対して倍〜数倍の値段がついている代物。雁木の専門書はこれか「雁木伝説(やはり絶版)」くらいだそうなので、いろいろ貴重らしい。
なので、うっかりこんなところで見かけるとは思わず、本棚の前で軽く驚いてしまった。
価格は500円。
即購入。
茶店で早速読む。けっこう面白い。
すでに将棋世界のミニ講座を読んでいたこともあり、また実際構成が上手いので狙い筋がすんなり頭に入る。基本図からの枝分かれチャート偉い。当然将棋世界で書いていない筋もたくさんあり、素直にためになる。
文章はくせがある。言い回しがノリノリである。そしてどこか胡散臭い(それがまた味でもある)。
書かれた時代がどうこうとかではなく、たぶん著者の味なんだと思う。
相雁木の項とかもうジャンルを間違えてる。

 雁木、連勝に次ぐ連勝でいよいよ最終戦。さあ最後の刺客はどんな相手かというと……。
 な、なんと雁木である。究極の敵。究極の共食い。勝っても負けてもむなしさだけが漂うような、偽黄金バットとか偽ウルトラセブンとか、そんな感じのやりづらい相手である。仕方ない、全力を尽くそう。(p155 第2章 「応用編」 相雁木主導権掌握法)

何が「仕方ない」だwww
面白すぎるので、このノリで再販してくれないかなあ。




同じ古本屋では雁木関係でこの本もあった。

空中戦法 (1983年) (現代将棋講座)

空中戦法 (1983年) (現代将棋講座)

この本は章の一つに雁木があてられている。「雁木でガンガン!!」は雁木+右四間飛車なのに対して、こちらは雁木+袖飛車。
当時雁木が寂れた背景(花田定跡)の説明に半分、それを破る雁木袖飛車の説明に半分、という感じ。破壊力抜群、という煽り文句は「雁木でガンガン」と同じ。
でも「ガンガン」のほうを読めばいいかと思って買わないでしまった。
ずっと後で
「そういやハチワンダイバーで使われてるハチワンシステム急戦って袖飛車じゃなかったっけ?」
と思い出したが、この本との関連は知らないし、そこまで調べる気にもならないのでとりあえずはスルー。




しかし、こうして知ってみると雁木はたしかに面白い。
昔から振り飛車/袖飛車急戦/右四間飛車/右玉などのバリエーションはあったわけで、なるほどハチワンシステムの土台になるわけだと思う。