ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の真理

ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の真理

読み終わるのに数日かけてしまいました。
内容は、主に株式市場の性質についての考察、さまざまな投資戦略の紹介とその有効性の検討など。分量はありますが、平易な文章で投資についてきちんと説明してくれくれるうえ、具体的な投資戦略のアドバイスまであり、投資の素人でも（素人ほど）頑張って読む価値はあると思います。8版を重ねたベストセラーは伊達じゃない。
著者の分析によれば「プロのファンドマネージャーでさえ、ほとんどの場合、市場を上回るリターンを得続けることは難しい」そうです。この分析から、「複数のインデックス・ファンド（株式市場の動向に機械的に追従するファンド）を組み合わせてリスクを分散し、それらを定額定期で積立購入＋長期保有」という戦略が導き出されます。
これ、シンプルでいいと思いませんか？　少なくとも、デイトレードをやるような人間でない自分には、ほっとくだけでそこそこ回ってくれるのは嬉しい限りです。心理的にも、たとえば「市場全体が下がってんだから（その一部である）うちのファンドが下がっても（今は）仕方ない」とさっくりあきらめがつきますしね。
あと、個人的には行動ファイナンスについて述べた第10章が面白いです。