藤井先生……

昨日の話。


第四回大和証券杯ネット将棋最強戦の藤井−山崎戦があった。
http://www.daiwashogi.net/
自分は仕事の都合で残念ながらリアルタイム観戦ならず。帰ってきてから見た。


今期ここまで8割以上の高勝率を上げている二人の対戦、そのうえどちらも将棋界の人気者とあって、本棋戦の好カードの一つだったと思う。
注目はやはり藤井九段の序盤作戦。
今回は、藤井将棋においてはいまやごく普通の光景になった相居飛車戦に。ただし、矢倉の含みを持たせながら全然従来の定跡どおりに進める気のない指し回しすらこの人の居飛車戦では「普通」の光景なのだが、と急いで付け加えなければならない。
左美濃に構える藤井陣に対して、3二金4二銀を囲いとして中飛車に振る山崎七段。
居飛車の定跡はほとんど知らないが、頭の中で左右反転させてみると、向かい飛車+高美濃の先手陣と中飛車+矢倉または木村美濃含みの後手陣に見えなくもない。というか、こういうごちゃごちゃな展開は相振りではよくある光景のような気がする。
そこで観戦後、ついこんな妄想をtwitterで垂れ流してしまった。

どう見ても妄想です。本当にありがとうございました。
本譜は山崎七段が激しい変化を選び、下段香の応酬やらなんやらで互いの陣がガリガリ削られる展開に。
その後、後手は持久戦を志向しはじめたものの、守れば負ける先手が攻め合いに出る。しかし左美濃は完全に粉砕され、迫力満点の二枚の竜も敵陣には一歩及ばず、結果は藤井九段の負け。
山崎先生、おめでとうございます! 藤井先生、たいへんおつかれさまでした。ああ…


そして対局後は解説の屋敷九段を交えて感想戦
その最後のチャット。

屋敷伸之 > では、このあたりで両対局者にひと言ずつコメントを頂きたいと思います。
屋敷伸之 > まず山崎さんからお願いします。
山崎隆之 > 難しいと思っていた局面が、指しやすかったという少し運が良かったなと思います。
山崎隆之 > この運を生かして次も全力でいい将棋を指したいと思います。
屋敷伸之 > ありがとうございました。続きまして、藤井さんお願いします。
藤井 猛 > う〜ん、まあ、ええ、残念です。
藤井 猛 > え〜先週、山崎さんとモツ焼きを食べ過ぎたのが敗着です。
屋敷伸之 > はっはっはっは

山崎七段とモツ焼きを食べると負ける。
さすが藤井先生だ! 新しい必敗定跡まで編み出してしまうとは……


藤井先生の居飛車は面白い。それを受けて立つ居飛車党の対応も面白い。
将棋は面白い。


おわる。