第35期棋王戦、久保棋王防衛。

http://live.shogi.or.jp/kiou/(中継サイト)


ネット中継を今見た。


今見た。


今日だと勘違いしていた。
昨日だった。


昨日は仕事終わって知人と夕飯食って帰りに何かネタを思いついて勢いで書いて読み直して「ギャハハこれはひどい。明日読んだら絶対頭かかえてるなでも俺が面白いからうpしよう」ブログにうpして友人から電話がきて長話して気分よく寝た。


で今日、RSSリーダー見たらニュース記事に「久保」「防衛」の文字を見つけて、
「んんん?」→「あっ!!」


以下、感想らしき何か。


第5局は振り駒の結果、先手佐藤九段。
後手久保棋王ということで、戦型はおなじみゴキゲン中飛車に。
先手の右銀が前線に出て行って、飛車先交換まで済ませたところで後手が穴熊に。
自分の低い棋力だと、先手の駒がどんどん前に出てきているこのタイミングで「これから穴に篭るから3手待ってねー」と言い切るのはすごく怖い。もちろん相手は待つわけがないんだけど。
棋譜コメントを見ると、解説の棋士も想定していなかった手のようだ。
穴熊完成はしたものの、中飛車の左金が囲いに寄せにくい(無理に寄せないほうがいい)のでそんなに堅くはなさそう。
でも今回の居飛車側はもっと堅くない。
囲いの柔らかさの代わりに、左右の銀で上から押さえ込みに向かったが、それでも久保棋王はなんだかんだで駒を捌いてしまう。かっこいいなあ。
さばきが出ると久保ペースのような気分になる(天下一将棋会ならBGMが変わる)が、そんなことはなく、佐藤九段が盛り返す。五段目が先手斜め駒(角銀)の出番控え室みたいになっててワロス。もちろん指してるほうは笑いごとじゃないんですが。
ただ、問題はこの出番待ちのみなさんが攻めようとしてるのは穴熊で、故郷の囲いは二枚金(みたいな何か)だということ。振り向いてみると、と金もできてるし、5筋に歩も垂らされてるし、いつか玉頭に歩を叩かれそうだし。
後手がタイミングよくその叩きをやってからは、一気に先手が怖くなってきた。
もりもりと金が剥がされる。と金怖いよと金。
結果を知ってしまっている自分としては「ああ、これで久保勝ちなのかな」と思っていたので、このあとの佐藤九段の粘りは「そうだよな、諦めきれないよな……」という気分で見ていたんだけれど(すみません)、粘り続けていたら、まだ寄らない。
まだまだ寄らない。
先手逆転模様になったときは、さすがにモニターの前で小さく声も出てしまった。
しかし再逆転し、あとは後手の寄せを見る展開。自玉の必至をもって、佐藤九段投了。
棋譜コメント上でたった一言「一手パスみたいな手。」と書かれている▲5四銀(167手目)が佐藤九段が悔やむ悪手で、そこから一気に流れが後手になってしまった。
しかし167手目というとすでにかなりの手数、当然の1分将棋、その中で指された手なんだよなあ。リアルタイムで観戦していたら、そしてもし解説がなかったら、俺なら流してしまっているかもしれない。
中継ブログの佐藤九段の対局後の写真を見る。ぐったりとした姿。


久保棋王のさばき、佐藤九段の粘りからの逆転と、見所がたくさんあって面白かった。熱戦。
久保先生、防衛おめでとうございます! もう暫定二冠とは言わせない。
佐藤先生、たいへんおつかれさまでした。


おわる。