「今のBRICs」がわかる本
「今のBRICs」がわかる本―“世界のこれから”は、この4カ国が握っている! (知的生きかた文庫)
- 作者: 財部誠一
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2007/12
- メディア: 文庫
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BRICs、つまりブラジル・ロシア・インド・中国の実情を、歴史、統計的データ、筆者の取材によって紹介した本。各国ごとにコンパクトにまとまっているが、現地取材のエピソードを織り交ぜているのでこの手の本としてボリューム不足はあまり感じない。俺は世界史をまともに勉強したことがないので、そういう意味でもちょうど良いBRICs入門書になった。
本書では中国・ロシア・ブラジルについてはおおむね明るい展望が示されていたけど、インドは注意深く書かれていた。カースト制度が根付いているために、貧富や教育機会について格差が固定されており、人口の増加に対して消費の増加が期待できないという。インド人口11億人全体をマーケットとして見込んでいくと痛い目にあうと。
また、外国ではインドはIT分野がすごいって言われてるけど、インドの全GDPに対してIT分野は5%未満で、インドを牽引するほどの力は無いという。*1
筆者は、まあいろいろネガティブなこと書いたけど日本人的にはインドはビジネスの相手としてはちょっと厄介だから気をつけなよ、ということでまとめている。まあ、そのくらいしかまとめようがないよな。俺もこの本読む限りだとインド微妙。
まあ面白かったです。インドとブラジルについてはもうちょっと何かで読みたいなあ。