決着。昨日。

第68期順位戦A級、最終局。


夜から観戦。
名人挑戦者は三浦弘行八段、
降級者は井上慶太八段。


藤井猛九段は森内戦を負けたものの、井上八段が木村戦で負けたため、順位差で残留が決まった。


藤井ファンとしては、
まずは藤井先生、A級残留、心からおめでとうございます!
そして1年間たいへんおつかれさまでした。


最終局を負けての残留なのでモヤモヤするファンもいるだろうけれど、順位戦開幕から怒涛の4連敗で「藤井オワタ\(^o^)/」な雰囲気全開のなか、そこからなんとか勝ち星をつなげて本局で自力・他力の可能性を作ったのもまた藤井先生の実力であり、まあつまりとにかく、なんと言われようと3勝6敗残留、この結果が第68期順位戦における藤井猛だということで今回のところは収めていただき、来期こそ名人挑戦だぞと気持ちを新たに応援していただければ、同じ藤井ファンとして嬉しく思うのでありますって途中から何を書いてるんだ俺は。


以下、適当に感想。


森内藤井戦は後手藤井の角交換からの四間飛車
やっぱり藤井に四間飛車は似合うなあ!でも2四銀が遊ぶんじゃねえの?どうなの?と思っていたらやっぱり遊んだ。いや後で遊ばないような動きをしたにはしたけど。


中継サイトの棋譜コメントや形勢判断ボードにはいい意味で右往左往させてもらった。控え室の棋士のみなさま中継スタッフのみなさまいつもおつかれさまです。
55対45でわずかに先手よし…から▲4七金以降の20対80の後手大優勢→後手勝勢の流れはあまりにドラマティックでありました。


で、△7七馬切りから△5八銀が実現して後手勝勢になったと解説やら掲示板やらで語られはじめたので、後手がどうやって勝つのかを自分もあれこれ考えてみたけれど、有効な攻め方がわからない。これだから低級は。


ところが
「わからんもんは仕方ない、あとは素直にプロのお手並みを拝見するしかないよな」
と見守ることにしたら、いきなり後手陣の玉頭に桂香が突き刺さってあれよあれよという間に形勢が逆転して玉は包むようになんちゃら、で、後手投了。


うおおおおおおおうぬううおおおおおおおおおう。うう。


あれだ…その…森内先生おめでとうございます…


そんな感じ。


この香をがっちり受けた△7一桂がまずかったのでは?という話があとからあったけれど、しっかり受けたつもりがアレで急に悪くなるなんて将棋は恐ろしい。とはいえ▲4七金の一手から先手も急に悪くなったので、つまり、いろいろ恐ろしい。


両者に見せ場のある熱戦だったと思う。


そして藤井先生の命運は井上木村戦に託されたわけだけど、さすがに「井上負けろ木村勝て」という応援はできない。どう転んでも実力、そこは受け入れないと…とはいえ、ハラハラして観戦していた。すみません。


井上先生、おつかれさまでした。
しかし開幕前のご自身の全敗予想からすれば善戦といえば善戦だったし、この機に「AとB1の実力差はほとんどない」という話をぜひ鵜呑みにしていただいて、またがんばってもらいたいなと思う。高橋九段も大活躍だったし…


しかし相入玉模様になって駒の取り合いがはじまると本当に別ゲームだなあ。
ムスカ「見ろ、金駒が1点のようだ!」


そして三浦先生の名人戦が今から楽しみだ。


おわる。