『百舌谷さん逆上する』3巻きた!これでかつる!

百舌谷さん逆上する(3) (アフタヌーンKC)

百舌谷さん逆上する(3) (アフタヌーンKC)

ツンデレという難病(この漫画では本当の病気)を真正面から扱った世界唯一の漫画、の第三巻。
…だいたいウソは言ってないはず。
そしてわれわれがカバ夫に惚れたり…そうでもなかったりする巻。


ある事件をきっかけに、百舌谷さんに「助かる見込みのほとんどない弟のために頑張るのはお前の自己満足だ」と嘲られたカバ夫。
そんなカバ夫は入院中の弟、勇次郎に言う。自分は本当のドMではなかったと。
※カバ夫と弟の間では「ドM」はかっこいい男の意味で使われています。色々あって。


以下引用。

カバ夫「僕はただ 見返りが欲しかっただけなのかもしれない
(中略)
 どんなにどんなに頑張っても報われない
 報われない世界があるって
 僕は 分かってたはずなのに──
(中略)


 いいか よく聞けよ勇次郎
 本当のドMと──いうものはだな
 スーパーヒーロー
 ──の ようなものだ」

しかし、ドMは一般的なスーパーヒーローのイメージとは一線を画す、とカバ夫は続ける。

カバ夫「ドMは決して誰かの上で光り輝くことは出来ない
 ただ
 誰かが沈んでいくどん底の底となって
 何度も何度も踏みしめられて
 共に歩む事は出来る


 ドMは誰かを見上げさせる事は出来ない
 しかし
 誰かの落とした絶望の影の下で
 共に佇む事は出来る

 
 ボロゾーキンになったとしても構わない
 だからこそ
 誰かのこぼした涙を受け止めることが出来るから
 そんな」

ここでカラーページ。
どアップで夕日を背にして力強く拳を握り締めて決め台詞。

カバ夫「
 真のドMに
 僕は なりたい──
(「第13話 百舌谷さんと夏の終わりに。③」より)


…ひでえ台詞だけどなんだかよくわからないかっこよさがあるけどやっぱりひでえ…


他にも百舌谷さんの過去が明らかになったり、彼女自身がついに前を向いて歩き始めたり(?)、と見所満載。満足。
しかし台詞が毎度濃いなあこの漫画…