ソウハイッテモタトエバ、アーッ!!

伊織「またニコニコ動画? 飽きないわねえ、アンタも」
俺「市場調査の一環だよ。楽しいのは否定しないけど…
 …あ、そういえば、伊織の誕生日を祝った動画がたくさんアップされてたぞ」
伊織「知ってるわよ」
俺「なんだ、伊織も見てるんじゃないか」
伊織「ファン(ルビ:下僕)の動向をチェックするのはアイドルとして当然じゃない」
俺「さすがだな。…で、その…気に入ったのはあったか?」
(俺が作った誕生日おめでとう動画…見てくれてたかな…)
伊織「お祝いに優劣なんかつけらんないわよ。それに、こういうのってよくわかんないし」
俺「あ…そうか…いや、そうだよな。お祝いなんだからな…」
伊織「…(ジー)
 そういえば、一つひどい出来のがあったわね …ちょっとマウス貸しなさい」
 (カチカチ)あ、これこれ」
俺(あっ…これ……俺のじゃないか…)
伊織「まったく、よくこんなのを人に見せる気になったわよねえ。
 画質荒いし、テンポ悪いし、つなぎもへったくそだし、エフェクトもセンスないし、
 おまけにHappy Birthdayの綴りも間違ってるし」
俺「そりゃあ…ひどいね… …。」
伊織「……。
 まあ、でも…
 可愛いくて綺麗な伊織ちゃんの魅力を伝えたいって気持ちは、よく伝わってきたかしらね」
俺「!」
伊織「べ、別にこれでいいなんて思ってないわよ?
 次はもっとマシなものを作って欲しいから、ちょっとだけ褒めてあげただけなんだから!」
俺「そうだな…それでも、このファンは、すごく喜ぶと思うよ」
伊織「あ、当たり前でしょ。
 私に感想を言ってもらっただけでも喜ばないとね!にひひ!」
俺「ははは」
伊織「じゃ、次は、直接私に見せなさいよね」
俺「ああ、そうすr… って何でわかったの!?」
伊織「秘密」
 (残業で居眠りしながら編集画面出しっぱなしにしてたら気付くわよ…ったく)


オチはねえよこのハゲ!